本の感想です。
建築家・横内敏人氏の設計した住宅の作品が写真と図面で楽しめます。
『NIWA HOUSE Houses Designed by TOSHIHITO YOKOUCHI 横内敏人の住宅 2014-2019』
著者:横内敏人
出版社:学芸出版社
発売日:2020年8月27日
旦那さんが図書館で借りてきて、この雰囲気が好きだとのこと。
題名に庭と付くぐらいなので、庭と建物が絶妙なバランスで溶け合った作品がたくさんあり素敵でした。
面白かったところ。 樹の下、ほら穴。
著者は住まい方の原形について樹の下の暮らしとほら穴の暮らしと表していました。
現代ではその両方をバランスよく取り入れた建物が飽きのこない建物に繋がる、と。
引用
住宅の原形は樹の下とほら穴だと常々考えている。そして、現代の日本の住宅にはこの二つの原形に基づく空間の両方が必要だと思っている。
確かに、自分の行動を見直すと木漏れ日の落ちる草の上やベンチに座ってランチすること、それはとても気持ちいいことです。
落ち着いた空間というのは照明に温かみがあります。つまり暖炉の炎のような明るさ。
和室の少し天井が低い空間やこもったような空間は落ち着きます。
個人的に寝室には大きな窓はなくていいと思っています。
ほら穴が安心感のある場所、心が落ち着く場所。
樹の下が爽やかな気持ちになる場所、パワーを得る場所。
大きな窓を設けるなら優先順位はダイニング? リビング?
わたしはハウスメーカーの営業していた時代にダイニングよりもリビングに大きな窓や吹き抜けを設ける傾向が強かったと思います。
それもいいと思いますが、人類の原形を見直すとリビングをくつろぐ空間とするなら少しこもった空間にしても良かったのかもしれません。
作品集の設計にはダイニングを南側や眺望の良い場所、大きな窓を設けているように感じました。
自分が家を建てるときは設計士に絶対にこう伝えます。
「庭から考えて」です。
これはハウスメーカーで働いていたときから思っています。
確かにゾーニングは最初にするので、駐車場はここ、建物はここ、残りは庭でアプローチはこう、みたいな。
お客様が求めていないということもあり、まずは家の間取り!! みたいな。
庭の設計は最後。おまけみたいな扱い(笑)
けど、わたしは庭やグリーンが家の印象を大きく変えると思います。
その確信をより一層強く持てる一冊でした。
横内敏人氏の建築物で福井県の若狭三方縄文博物館を手掛けられています。
見に行ってみたいです(*^^*)
▼写真は青森旅行の三内丸山遺跡! ここの資料館は面白かったです♪
本日もお読みいただき、ありがとうございました。