【住まいづくり㊿】本命?!設計事務所Eさんの建物の見学
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色々な建築会社の物件を見て、だんだんと本命に近づいていきます。
そんな本命の設計事務所Eさんの建物を見学してきました。
現地に朝9時集合。天気は良い。
今回は父親も一緒に来てもらいます!
住まいづくりする人はぜひ親御さんを巻き込んでください。
結構な割合で反対に合います。
そして、施主である本人は「まさか両親に反対されて、計画が変更になるとは!」と驚くのですが、業界ではめっちゃあるある。
ハウスメーカーの営業マンとしては親を抑えるのは必須なのです。
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【この記事でわかること。】
1.古民家再生の現実
実例2つを見学
・一軒目:築100年を超える茅葺のお宅(引き渡しから10年)
・二軒目:店舗併設の古民家(引き渡しから5年)
結論:本命だった設計事務所Eさんとは考え方の違いを感じました。
正直、物件を見てテンションが下がりました。
そんなモノでしょ。by旦那さん
わたしは悪かった点ばかりに目が行きます。
人は見たいようにしか見ない。
比較していたのは元職場で建てていただいたお客さんの家や社員の家。
率直言いますと、失礼な言い方ですが「こんな家に1円も払いなくない。」
それぐらい、素敵な建物とはいい難かった。
それは元ハウスメーカーのプライドからくるものだと言われたらそうだと思います。
デザインやインテリアが好きだと言って、こだわって、住まいづくりに5年以上想いを馳せた結果がこの程度の家になってしまったら……恥さらしです。
友人や元職場の人と会うときは針のむしろの気分です。
やはりそういう職業に勤めていただけあって、家マウントは気にします。
どんな物件だったかというと……
もちろん多くのチェックポイントがあったのですが、3つご紹介します。
■チェックポイント1:単板(1枚)硝子の木製枠サッシ
サッシを新しくしていましたが、木製枠の1枚ガラスでした。築20年のわたしの実家ですらペアガラスなので、時代を逆行する提案に信じられません。
ハウスメーカーでは木製サッシを使えません。(品質の不安定さと予算が高い為)
なので、木製枠のサッシの金額は高いイメージはありますが見積もりは見たことがありません。
Eさんはペアにすることもできるけど、お金が掛かると。
高いのはわかるけど、採用できないぐらい高い? 本当に?
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《断熱と窓の小話。》
家の熱の出入りの74%は窓からと言われています。半分以上が窓から抜けているので、窓の断熱を上げることは費用対効果が高い部分なのです。
そして、日本古来の住宅は夏に重きを置いていますが、世界を見ると冬に重きを置いた家づくりをしています。
日本でも一部の人はその流れを取入れようとしていますが、実感したことがないお客さんは値段が上がるということで、なかなか採用されていません。
なので、これから日本は世界の標準を取入れる住まいで断熱のレベルが上がっていくことが予想されます。
正直、わざわざお金を出して新しくするのに1枚ガラスを採用する意味が解りません。
古民家だとできないのでしょうか? そのあたりが新築しか扱ったことがないので判断が難しいです。
2.嫌な性格
せっかく見せていただいた古民家にがっかり。
わたしは自分が営業として販売していた商品が好きでした。
ハウスメーカーの家は値段が高いし、融通は利かないし、やり辛さを感じていましたが、品質だけはそれなりに確保されており、使い勝手も良いと思います。
自分でも良いと感じていたのは、高級層の商品だったからなのでしょうか?
最低ラインの商品でも世間一般では高級商品なのでしょうか。
わたしは高級層向けだとは思っていなかったので、わからなくなりました。
わたしの求める性能を大きく欠いた暮らし方に、みるみるうちに自分のテンションが下がっているのがわかりました。
それは、Eさんにも施主さんにも伝わったと思います。
こういうときに、どうして表向きな態度が取れないのだろうと、自分でも嫌になります。
特にお施主様はきっと満足して納得して建てているはず、わたしの態度はきっと見下したような態度に映ったのではないでしょうか。申し訳なく思います。
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■チェックポイント2:明治・大正の生活
断熱とは無縁。本当に明治・大正の生活を送っています。
(電気とガスは使えています。)
わたしは明治・大正のデザインは好きですが、当時と同じ生活をする気は毛頭ないです。
また、お施主様は古民家再生をしたときはお金が無く、昨年、屋根の断熱をしたとのこと。
そこで、初めて窓が結露したと。
お施主さんは隙間だらけだと言っていましたが、暖炉だけで本当に暖かいのでしょうか?(寒いから屋根の断熱をしたのでしょうが。)
設計事務所のEさんも暖炉が温かいと勧めます。
暖炉を取り付けた元職場の社員のお宅に遊びに行ったときはとても温かな柔らかい雰囲気で良いと思った覚えがあります。
が、それは断熱気密をしっかりしているからでは?
どんなに暖かいと言っても古民家のような隙間だらけの家では暖炉の周りだけが輻射熱で暖かく家全体が温まることはないのでは?
2階の寝室は襖が寒いからということで、ご自身でホームセンターのベニヤ板を購入し、密閉性を高めていました。
やっぱ寒いんじゃん!
そして、ベニヤ板……お世辞にも素敵だとは言えませんでした。
わたしは古民家には住めないということを、そろそろ認めた方が良さそうです。
■チェックポイント3:極めつけは収納。
全くない。昔の日本住宅は収納が無い。
だから、茶箪笥や箪笥があります。
昔の家具はある意味、それしかなかったのですが、一枚ものの板を使った箪笥など、使い込むと良い味になります。
逆に今はそういった家具は高価すぎる。安い家具で済ませてしまうのが、なんとも残念。
小学生ぐらいのお子さんがいるからでしょうが、雑多に物が置かれていて、最悪だと思いました。
収納計画を提案したり、間取りの変更を提案したりするのも設計士の仕事では?
お金のことはいろいろと事情があるでしょうが、どうしてこんな収納計画なのか気になりました。
古民家だと、こんなにも変更ができないものなのでしょうか?
そこは建築士ではないので解らないですが、わたしの建てる家を取っ散らかった収納計画にしてもらっては困ります。
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3.住まいづくりは一緒の方向を向ける設計士と。
Eさんの設計事務所でも言えばやってくれるよ。By旦那さん
美容院で髪型の説明すらできない人が家の要望の説明ができるのでしょうか?
根本的に考え方が違う人と住まいづくりをすることは不幸の入り口です。
Eさんは予算を考えてくれますし、古いものが好きで、祖父母宅を診に来たときも、とても楽しそうでした。
それは、とてもいいと思っています。
しかし、わたしが新しいものがいいから、綺麗なモノがいいから、とお金のかかる要望をすれば、それはダメ、それはやらない方がいい、予算がオーバーとぶつかります。
また、古民家を選択する人は手仕事が好きです。
わたしが工業製品を選ぶことを快く思わないと思います。
Eさんも仕事とは言え、楽しくないはずです。
わたしとしては予算が足りないのなら、予算を作ってから住まいづくりをしたいと思っているし、元職場のハウスメーカーで建てられるぐらいの金額を目安に旦那さんの職業や年収なども鑑みて結婚しているので、払えないと言ことはないのです。
ただ、旦那さんはFIREできなくなると思います。
わたしは旦那さんが働いてくれればFIRE状態なので、知らんふりして住宅に予算を振ればいいのですが(笑)
そうもいきませんよね。
旦那さんは嫌がりますが、わたしは元職場のハウスメーカーで家が建てたいです。
(酷い辞め方をすることになったのですが、会社自体は嫌いではありません。)
それを否定されると、わたしが働いていたこと自体を否定されているように感じます。
そして、自分が良いと思っている商品を否定され、別の会社で建てれば、今まで勧めてきたお客さんに申し訳ない気がします。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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